大会終了の翌日に新たな弾圧事件 16人もの不当逮捕

大会終了の翌9月18日早朝、関西地区生コン支部で組合役員ら16人が不当逮捕される事件がおきた。生コン業者団体に対し、約束を守って運賃を引き上げるよう要求したストライキ闘争を、大阪府警は「強要未遂」「威力業務妨害」などと歪曲。こんなでっち上げが通用するならストライキができなくなりかねない。

9・22弾圧抗議集会で主催者あいさつの全港湾大阪支部の樋口委員長

昨年12月、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、輸送運賃引き上げや大阪広域生コン協組の運営民主化を要求してストライキを決行した。大阪府警は、この行動を「強要未遂および威力業務妨害」だとしている。

しかし、おかしな話だ。ストは9か月前のこと。今年3月にはすでに組合事務所に対する家宅捜索も強行されている。証拠隠滅のおそれも逃亡のおそれもあり得ないことがはっきりしている。

それなのに9か月も経ってから、しかも当日スト行動の現場にいた16人全員を根こそぎ逮捕したのだ。労働組合の団結権と団体行動権を犯罪行為視する許しがたい暴挙であることは明白です。

さらに、18日は事件後ただちに産経やNHKが警察発表そのままを垂れ流しにするニュースを流した。どれほど緊急性がある大事件だというのか。

また、その直後から、大阪広域協組とレイシスト集団がこのニュースを利用して、「連帯は犯罪者集団」だと鬼の首をとったかのように宣伝しはじめ、各地の業者団体や企業に押しかけている。逮捕された組合員を解雇しろなどとわめき散らす事態もおきている。警察、広域協、レイシスト、一部メディアが、みごとに息の合った連携プレイを見せているのだ。

レイシスト集団は東京の本部事務所や国会周辺にも出没し、「関西生コンは犯罪集団であることがはっきりした」「組合本部は関西支部を除名しろ」「国会議員は手を切れ」などとデマ宣伝をくりかえしている。

まさに業界と警察とレイシスト集団が一体となって組合つぶし攻撃をしかけている。先月からつづく弾圧で不当逮捕された組合役員と組合員はこれで合計20人にものぼる。異常な弾圧に各界から批判の声があがっている。連帯ユニオンは本部、地本、支部の連盟で19日付抗議声明をだしている。

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抗  議  声  明

9月18日、大阪府警が、関西地区生コン支部の七牟礼時夫副委員長をはじめとする16人もの役員と組合員を不当逮捕した。許しがたい権力の暴挙に対して、われわれはまず怒りを込めて抗議し、一刻も早く仲間を取り戻すために組織の総力をあげる決意を表明するものである。

昨年12月の輸送ゼネストの一環として、当組合が宇部三菱セメント大阪港SS(セメント貯蔵出荷基地)でおこなった組合活動を、大阪府警は「強要未遂および威力業務妨害」だとするもののようである。

だが、このストライキ闘争は、近畿一円の生コン業者に対し、労使間の約束を守って輸送運賃引き上げを速やかに実施すること、また、大阪広域生コン協組の組織運営の民主化を要求したものであり、正当な組合活動にほかならない。

ところが、この要求について、滋賀、京都、奈良などの業界が運賃引き上げに応じると回答したものの、大阪広域生コン協組(以下、大阪広域協)は組合との全面対決姿勢を打ち出した。そして、約束を履行しない自らの責任は棚上げして、人種差別・排外主義活動で社会的に指弾されるレイシスト集団を使い、関西地区生コン支部を「組織犯罪集団」だなど誹謗中傷するデマ宣伝を開始したのである。

大阪広域協の木村理事長ら一部執行部は、協同組合という事業者団体の本分をわきまえずにレイシスト集団と一体となって行動し、組合事務所乱入・暴行事件などをひきおこしてきた。

当組合はこれら複数の事件の責任を追及して木村理事長らとレイシスト集団を告訴しているのだが、大阪府警が真剣に捜査しているようには現在のところみえない。

その一方で大阪府警は数多くの組合員を不当逮捕したのである。大阪広域協とレイシスト集団の組合攻撃の尻馬に乗り、露骨なまでに大阪広域協に肩入れするものであり、組合敵視にもとづく国家的不当労働行為というほかない。

先月には武建一委員長のほか3人の組合役員が不当逮捕されており、勾留されている役員・組合員はじつに20人にものぼる。事態は「平成の大逆事件」というべき異常な弾圧事件の様相を呈している。

しかし、わが組織がこのような理不尽な権力弾圧で揺らぐことはない。ましてや破壊することなど到底できるものではない。奇しくもわが組織は弾圧前夜の9月16~17日、全国大会を開催し、一連の弾圧を全国の仲間の力ではねかえす方針と大会宣言を採択したばかりである。

われわれはこの不当弾圧を組合員と家族のいっそうの団結強化の糧としていくであろう。そのことを、これからの行動によって大阪広域協と警察・検察に対し、力強くみせつけていく決意である。

2018年9月19日

全日本建設運輸連帯労働組合
中央執行委員長 菊池 進

全日本建設運輸連帯労働組合
近畿地方本部
執行委員長  垣沼 陽輔

全日本建設運輸連帯労働組合
関西地区生コン支部
執行委員長  武  建一