8月9日、滋賀県警が連帯ユニオン関西地区生コン支部の執行委員1人を不当逮捕し、組合事務所を強制捜査した。大阪広域生コン協組の組合攻撃に乗じた弾圧事件に連帯ユニオンは抗議声明を出した。
抗 議 声 明
8月9日、滋賀県警は、湖東生コン協同組合の理事長、および同協組登録販売店支社長、そして、当組合関西地区生コン支部の執行委員1人の計3人を逮捕した。また同日、滋賀県警本部、同大津署、同東近江署が合同で、大阪市内の関西地区生コン支部事務所を家宅捜索した。
これは滋賀県警が先月7月から捜査中の、湖東生コン協同組合による恐喝未遂容疑事件の一環のようである。一連の事件では、昨年3月~7月、東近江市で建設中だった清涼飲料水メーカーの倉庫建設工事において、湖東生コン協同組合が、施工業者であるゼネコンに対し、工事に使用する生コンは同協組から購入するよう働きかけたとされる。先月には理事ら4人が恐喝未遂で逮捕され、一昨日には起訴されている。
この滋賀県警の捜査は予断と偏見にもとづくものといわざるをえない。
生コン業界においては、中小企業である生コン業者らが中小企業協同組合法にもとづく協同組合を組織し、この協同組合による共同受注・共同販売事業によって、力関係で優位に立つゼネコンとのあいだで対等かつ適正価格での取引を可能にし、それによって生コンの品質も確保されてきたからである。労働組合は組合員の雇用と労働条件確保のために協同組合の活動に協力してきた。中小企業団体の正当な営業活動やこれに協力する労働組合の正当な組合活動を敵視する強制捜査は断じて容認できない。滋賀県警は、業者に対し「関生と手を切れ」といい、組合員には「組合加入の動機はなにか」などと不当労働行為の職権乱用をおこなっている。
しかも、今回の強制捜査の現場には、ほぼ同じ時刻に大阪広域生コン協組の関係者とレイシスト集団が現れている。今年に入って奈良県警や大阪府警が強行した不当な家宅捜索においても、なぜかレイシスト集団が一体となって行動している。滋賀県警の今回の不当捜査も大阪広域協組の労働組合攻撃に便乗した不当な権力弾圧であり、やがて社会の厳しい批判にさらされることを覚悟すべきである。
この弾圧は、大企業の収奪とたたかい、沖縄基地撤去、原発再稼働阻止、戦争法・共謀罪阻止、憲法改悪反対を求め、安倍内閣と真正面からたたかう労働組合への弾圧にほかならない。政治の私物化に異議を唱える者を力づくで押しつぶすファッショ的手法が戦争につながるものだということは歴史が教えている。
われわれは不当な弾圧に屈することなく、運動を前進させる決意をあらためて表明するものである。
2018年8月10日
全日本建設運輸連帯労働組合
中央執行委員長 菊池 進
全日本建設運輸連帯労働組合
近畿地方本部
執行委員長 垣沼 陽輔
全日本建設運輸連帯労働組合
関西地区生コン支部
執行委員長 武 建一
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