最高裁が弁論開始を決定 長澤運輸・ハマキョウレックス労契法20条裁判で

3月7日、長澤運輸とハマキョウレックスのふたつの裁判で、最高裁が弁論を開くことを決定しました。正社員と非正社員のあいだの不合理な労働条件格差について初の判断を示すことになります。弁論期日は長澤運輸が4月20日、ハマキョウレックスは4月23日。

最高裁が弁論開始を決めた長澤運輸事件は定年後再雇用も同一業務に従事するドライバーの労働条件切り下げが、また、ハマキョウレックス事件は契約社員ドライバーの正社員との労働条件格差が、それぞれ労働契約法20条が禁じた不合理な格差にあたるとして提訴したもの。

前者の原告3人は連帯ユニオン関東支部の組合員、後者の原告1人は連帯ユニオン近畿地区トラック支部の組合員です。

長澤運輸は三菱マテリアル専属の運送会社で、一審東京地裁は全面勝訴、会社が控訴した東京高裁で逆転敗訴となり、組合側が上告。ハマキョウレックスは伊藤忠系列の大手物流企業で、一審大津地裁は通勤手当のみ勝訴、控訴審の大阪高裁は通勤費に加えて無事故手当など計4つの手当不支給が不合理な格差とする判決を下し、会社が上告(組合も付帯上告)していたものです。

長澤運輸事件の場合、弁論を開くということは不当な高裁判決を見直すことを意味するもので、昨年、多くの労働組合・団体、市民のみなさまにたくさんの団体・個人署名を集めていただいた成果であり、感謝申し上げます。